歯科衛生士の目標例とは?目標を設定させるメリットデメリット
2023.07.30歯科衛生士は歯科医院において、歯の健康を守るため日々働いています。そして、歯科衛生士が目標を持って業務にあたることで、歯科医院はより良いものとなっていきます。そこでこの記事では、歯科衛生士の目標の例について取り上げていきます。また目標を設定させるメリットとデメリットを確認しましょう。歯科衛生士に目標設定をする重要性や注意点を知り、歯科衛生士の採用の際に役立てていきましょう。
歯科衛生士の目標の例
歯科衛生士の仕事は、歯科医院において大きな役割を担っています。しかし中には、「歯科衛生士にやる気がない」、「チームとして歯科医療を行っていくのが難しい」など、悩みを抱えている歯科医師や歯科医院長もいることでしょう。
そこで考えていきたいのが、歯科衛生士が目標を持って業務に当たっているか、ということです。目標があるかないかでは、歯科衛生士の働きぶりも変わってきたり、歯科医院の雰囲気も異なってきたりします。
そこでまず、5つの側面における歯科衛生士の目標の例を見ていきましょう。
スキルに関する目標の例
まず一つ目に、歯科衛生士のスキルに関する目標の例を紹介します。分かりやすいスキル向上のための目標として、資格を取得することが挙げられます。以下にて、歯科衛生士に関する資格を紹介します。
- 小児歯科の知識をさらに深めるこ「日本小児歯科学会 認定歯科衛生士」の資格
- 歯周病予防の知識をさらに深める「日本臨床歯周病学会 認定歯科衛生士」の資格
- インプラント治療の知識を深める「日本口腔インプラント学会 インプラント専門歯科衛生士」の資格
- 歯科矯正の知識を深める「日本成人矯正歯科学会 認定矯正歯科衛生士」の資格
- ホワイトニングの知識を深める「ホワイトニングコーディネーター」の資格
例えば、働いている歯科医院が小児歯科に力を入れているのであれば、「日本小児科学会 認定歯科衛生士」の資格取得を目指し、勉強をしていきます。そうすることで、さらに良い仕事ができ、スキルの高い歯科医療を提供できるようになるのです。
業務に関する目標の例
二つ目に、歯科衛生士の業務に関する目標の例を見ていきましょう。
- ルーティンを理解する
- 仕事の手順を覚える
- 薬品や器具を間違えずに準備する
業務における目標を持つ場合、まず大切にしたいのが自分の働いている歯科医院のルーティンを理解することです。歯科医師の監視のもと、歯科衛生士は業務に当たりますが、診療の行程を頭に入れておくことは非常に大切です。とくに、手術の場合は行程は複雑ですから、手順を覚えることを目指しましょう。
また歯科衛生士は、薬品や器具の管理を請け負うこととなります。薬理や器具をいかにスムーズに管理するか、間違えずに準備をできるか、が大切となります。そのため、歯科衛生士が自主的に練習をしていくことが必要となるため、業務上の目標となり得ます。
メンタルに関する目標の例
3つ目は、メンタルに関する目標の例です。
- ストレス管理をする
- 常に穏やかでいる
- 表情や言葉遣いに気を付ける
歯科衛生士の仕事は、患者や歯科医師などのスタッフとコミュニケーションを取りながら業務をこなさなければいけません。責任感や根気強さが求められる仕事であるため、ストレスが溜まりやすくなってしまいます。
その中でも、メンタルにおける目標となるのが「常に穏やかでいる」ことです。患者や歯科医師などのスタッフが話しかけやすい雰囲気を作るためには、表情や言葉遣いに気を付ける必要があります。
コミュニケーションに関する目標の例
4つ目の、コミュニケーションに関する目標の例をみていきましょう。
- 患者が安心して診療を受けられるようコミュニケーションをとる
- 積極的にコミュニケーションをとりに行く
メンタルにおける目標の例でも挙げたように、歯科衛生士は患者と歯科医療スタッフの両方と関わりながら仕事をしていきます。上手くコミュニケーションを取れるかどうかは、非常に重要となり、コミュニケーションに関する目標は大きな課題でもあります。
まず目標としたいのが、患者とのコミュニケーションの仕方です。何よりも大切なのが、「患者が安心して診療を受けられること」です。そのため、正確な説明や気遣いのあるサポートができるようにならなければいけません。
さらに勝手な行動はしないだけでなく、明確な説明を心がけたり、分からないことはすぐに質問したり、積極的に行動する必要があります。
チームワークに関する目標の例
5つ目は、チームワークに関する目標の例です。
- スタッフの皆さんと協調性を持って接する
- 挨拶や御礼を積極的に言う
コミュニケーションにおける目標にもありましたが、歯科衛生士の業務は歯科医師の監視のもとで成り立つため、常にチーム医療であると考えておくといいでしょう。
そのため、最も大切にしたいのが「協調性を持つこと」です。チームの中で、自分が何ができるのか考え、積極的に動かなければいけません。
また職場の雰囲気が良ければ、チームワークもどんどん良いものとなっていきます。そのためにはまず挨拶から力を入れていきましょう。「ありがとう」、「すみません」といった声がけを増やすことで、職場の雰囲気は良いものとなっていきます。
歯科衛生士に目標を設定させるメリット
歯科衛生士の目標の例を見てきましたが、そもそも目標設定は必要なの?と疑問を持っている人もいるでしょう。歯科衛生士に目標を設定させるメリットはどこにあるのでしょうか。どんな歯科衛生士にとってもプラスになるメリットは、大きく分けて3つあります。
モチベーションが向上する
歯科衛生士に目標を設定させるメリットの一つ目は、モチベーションが向上することです。
歯科衛生士がスキルや業務内容において目標設定を行い、日々コツコツと努力をしていきます。そうすると、どんどんと自分の次の行動が明確になり、判断力が増していくのです。
自分の努力の成果が目に見えると、モチベーションが向上します。とくに、「ありがとう」、「またあなたに診てもらいたい」そういった言葉をかけてもらうと、モチベーションが向上しやすくなるものです。
働く意欲をあげるために、歯科衛生士が目標設定をすることは大きなメリットとなります。
スキルアップに繋がる
歯科衛生士に目標を設定させるメリットの二つ目は、スキルアップできるということです。
歯科衛生士の医療知識を深めるために資格を取得したり、日々の業務を覚え、効率的に行うために自主練したりします。そうすると、確実に歯科衛生士としてスキルアップができるのです。
歯科衛生士のスキルが高いと、来院者数が増えたり、歯科医院の評判が上がったりと、歯科衛生士だけでなく、歯科医院全体にとってのメリットとなります。
責任感や自律性が向上する
歯科衛生士に目標を設定させるメリットの三つ目は、責任感や自律性が向上することです。
歯科衛生士がメンタル面で強くなり、協調性を持って働くと、同時に責任感や自律性をしっかり持って業務に取り組むようになります。
責任感や自律性を持つと、自分の業務に自信を持ち、プロとしての意識が向上します。
歯科衛生士に目標を設定させるデメリット
歯科衛生士に目標を設定させるメリットが多い一方、デメリットも存在します。デメリットを知っておかなければ、歯科衛生士の気持ちや考えを無視することになりかねません。ここでは、歯科衛生士に目標を設定させるデメリットを二つ紹介します。
反発を受ける可能性がある
歯科衛生士に目標を設定させるデメリットの一つ目は、反発を受ける可能性があるということです。
歯科衛生士の意志に反して目標設定をしてしまうと、歯科衛生士にとって目標がプレッシャーになったり、働きにくくなったりすることがあります。そうなると、歯科衛生士に離職されてしまう可能性も出てくるでしょう。
デメリットを念頭におき、歯科衛生士の目標設定は慎重に行わなければいけません。
採用が難しくなる可能性がある
歯科衛生士の目標設定のデメリットの二つ目は、採用が難しくなる可能性があることです。
歯科衛生士の中には、採用段階で目標設定のある医院には入らない人もいるでしょう。歯科衛生士を募集する際に、あまりに高い目標を掲げてしまうと、働きたい気持ちはあっても、応募できなくなってしまう場合もあります。目標の提示の仕方には細心の注意を払いましょう。
歯科衛生士の目標に関する注意点
歯科衛生士が目標を持つ重要性や目標設定のメリットやデメリットは確認できたかと思います。さっそく歯科衛生士に目標を持って働いてほしい、と考えている方も多いのではないでしょうか。
歯科衛生士に目標を持ってもらい、快適に働いてもらうためには、いくつか注意することがあります。ここでは、歯科衛生士の目標に関する注意点を見ていきましょう。
現実的に実現が可能な目標にする
歯科衛生士の目標に関する注意点の一つ目は、現実的に実現が可能な目標にすることです。
まず高すぎる目標は避ける必要があります。高すぎる目標を設定してしまうと、歯科衛生士がプレッシャーを受けすぎてしまいます。
歯科衛生士自身が目標達成のための道筋を描けるような定量的に計れる、現実的な目標設定にしましょう。
歯科衛生士個人のキャリアプランに沿った目標にする
歯科衛生士の目標に関する注意点の2つ目は、歯科衛生士個人のキャリアプランに沿った目標にすることです。
まず、歯科衛生士個人のレベルを考え、目標設定を行いましょう。例えば、歯科衛生士になってまだ間もない場合など、目標がまだ定まらないことはよくあります。また歯科衛生士によって、「地域の方々の健康を守りたい」、「海外の虫歯治療を見てみたい」など向いている方向は本当にさまざまです。まずはどんな歯科衛生士になりたいのかをヒアリングする必要があるでしょう。
歯科医院の事業方針に沿った目標にする
歯科衛生士の目標に関する注意点の3つ目は、歯科医院の事業方針に沿った目標にすることです。
歯科医院によって、小児歯科に力を入れている、ホワイトニング治療を増やしたい、など事業奉仕は変わってきます。
歯科衛生士の目標が歯科医院の事業方針とかけ離れていると、歯科衛生士が働きにくくなります。また歯科衛生士が目標を達成したとしても、歯科医院にはプラスにならないこともあるでしょう。必ず歯科衛生士の目標と歯科医院の事業方針の照らし合わせが必要です。
達成までの期限を設定する
歯科衛生士の目標に関する注意点の4つ目は、達成までの期限を設定することです。
期限を設定する際には、必ず期限までに行うことを明確にしておきます。その上で期間に余裕を持って期限を定めましょう。まずは数ヶ月後や一年後など、近い将来に期限を設定することが理想的です。
定期的に目標達成度合いを確認する
歯科衛生士の目標に関する注意点の5つ目は、定期的に目標達成度合いを確認することです。
目標を達成するためには、まず設定した目標を毎日確認させましょう。朝礼の際に、歯科衛生士が目標を見る時間を設けるのも良いでしょう。
その上で1週間に一度など定期的に、達成具合をヒアリングします。励ましたり、アドバイスをしたりして、常に目標達成のために寄り添う姿勢を持つことが大切です。
目標達成のためのサポートを行う
歯科衛生士の目標に関する注意点の6つ目は、目標達成のためのサポートを行うことです。
歯科衛生士は、普段の業務に加え、さらに目標達成のために努力しなければいけません。歯科医院全体で応援する姿勢をとりましょう。
具体的には、セミナーの紹介や資格取得支援などをしていきましょう。また試験や研修が続き、現場で働けない場合も、減給などをせず、安定した収入を得られるようにサポートすることが大切です。
歯科衛生士を雇うならデンタルHR総研
歯科衛生士に目標設定を行うことは、歯科医院にとっても利益があります。しかし、歯科衛生士を採用する段階で、目標設定について説明し、納得してもらうことは難しい場合もあります。
そこでおすすめなのが、デンタルHR総研です。あらかじめ目標設定をする歯科医院だという内容で求人文章を作ることができ、自医院に最適な人材を採用することができます。
歯科衛生士を雇うプロであるデンタルHR総研を利用することで、向上心の高い歯科衛生士を雇えるようになるのです。
まとめ
この記事では、歯科衛生士の目標設定についてまとめてきました。歯科衛生士に目標設定を行うことは、デメリットもありますが、圧倒的にメリットが多く、歯科衛生士にとっても自身の成長につながるでしょう。
また歯科衛生士のスキルアップやチームワークの向上により、歯科医院にもメリットが生まれるのです。
向上心があり、目標のために努力できる歯科衛生士を採用するためには、デンタルHR総研を利用しましょう。ぜひ一度、デンタルHR総研にお問い合わせください。
この記事を書いた人
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