歯科衛生士がホワイトニング処置を行うことは可能?
2024.07.29歯を白くする「ホワイトニング」は、歯科医療の中でも特に人気の高い治療の一つです。ホワイトニングに力を入れることは、歯科医院の集客にもつながるためおすすめです。
本記事では、歯科医院でのホワイトニングや、歯科衛生士のキャリアアップ方法について詳しくご紹介します。歯科衛生士を目指している方や、キャリアアップにお悩みの方はぜひご覧ください。
歯科衛生士でもホワイトニングは行える
歯科衛生士は、歯科医師の指示のもとでホワイトニング処置を行うことができます。ただし、歯科衛生士が単独でホワイトニングを行うことはできません。あくまでも歯科医師の指示と管理のもとで、ホワイトニング剤の塗布やLEDライト照射などの一連の処置の一部を担当するのが一般的です。
歯科衛生士の専門性を活かし、患者さんへのホワイトニングの説明やメンテナンスのアドバイスなども歯科医師と連携して行います。
セルフでできるホワイトニングもありますが、歯科衛生士によるホワイトニングは、患者さんお一人おひとりに最適な方法で行われるのが特徴です。
歯科衛生士によるホワイトニング処置とは
歯科医院でのホワイトニングは、歯科医師や歯科衛生士の管理の下、高濃度の薬剤を用いて行います。最近はセルフホワイトニングも流行っていますが、白さの度合いと持続期間を重視するなら歯科医院での施術の方が優れているといえるでしょう。
歯科衛生士が行うホワイトニング処置には、大きく分けて2つの方法があります。
- オフィスホワイトニング
歯科医院で高濃度の薬剤を用いて短時間で行う方法です。歯科衛生士は医師の指示のもと、歯の着色汚れを除去したり、薬剤塗布を行ったりします。
- ホームホワイトニング
自宅で専用マウストレーを使って行う方法です。歯科衛生士が事前にマウストレーを作製し、使い方の説明や注意点の指導を行います。
いずれの方法でも、歯科衛生士は患者さんの歯の状態をチェックし、リスクがないかを見極めることが重要です。また、ホワイトニング処置後のケアについても、ブラッシング指導などを通じてサポートしていきます。
歯科医院でのホワイトニングについては以下に記事でも詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
『歯のホワイトニングを医院で行う際の種類やルールをわかりやすく解説 - 歯科衛生士の採用でお困りの全ての歯科医院様へ』
ホワイトニングを含む歯科衛生士の業務内容
歯科衛生士の主な業務には、歯科予防処置、歯科診療補助、歯科保健指導があります。これらは歯科衛生士の三大業務と呼ばれ、歯科医院に欠かせない業務です。
それぞれの業務内容について見ていきましょう。
歯科予防処置
歯科衛生士の主な業務の一つに、歯科予防処置があります。歯科予防処置とは、むし歯や歯周病などの歯科疾患を予防するための処置のことです。具体的には以下のような処置が含まれます。
処置名 |
内容 |
歯石除去 |
歯の表面に付着した歯石を除去する |
PMTC |
歯の表面に付着した歯垢や着色汚れを除去する |
フッ素塗布 |
歯の表面にフッ素を塗布し、むし歯予防を図る |
シーラント |
奥歯の溝を埋めて、むし歯予防を図る |
これらの処置を定期的に行うことで、むし歯や歯周病のリスクを減らすことができます。歯科衛生士は、患者さんお一人おひとりの口腔内の状態に合わせて、最適な予防処置を提案、実施していきます。
歯科診療補助
歯科衛生士は、歯科医師の指導の下でさまざまな歯科診療の補助業務を行います。ホワイトニング処置は「歯科診療補助」に含まれます。
ホワイトニング以外の主な業務内容は以下の通りです。
業務内容 |
詳細 |
器具の準備・片付け |
歯科治療に必要な器具の準備や片付け、消毒を行います。 |
患者さんの誘導 |
患者さんを診療室に案内し、治療中のサポートをします。 |
歯科医師の診療補助 |
歯科医師の指示に従い、治療中の器具の受け渡しや吸引などを行います。 |
歯科材料の準備 |
印象材や充填材などの歯科材料を用意し、歯科医師に手渡します。 |
このように、歯科衛生士は歯科医師の右腕として、診療がスムーズに進むようサポートする重要な役割を担っています。
歯科保健指導
歯科保健指導では、患者さんお一人おひとりの口腔内の状態や生活習慣に合わせて、適切な歯みがき方法やデンタルフロスの使い方、食生活のアドバイスなどを行います。
具体的な指導内容は以下の通りです。
指導内容 |
概要 |
ブラッシング指導 |
歯ブラシの選び方、歯みがきのコツなどをアドバイス |
フロッシング指導 |
デンタルフロスの使い方を実演を交えて説明 |
食事指導 |
むし歯や歯周病予防につながる食習慣を提案 |
生活習慣指導 |
喫煙や睡眠など、口腔内に影響する生活習慣の改善案を提示 |
歯科保健指導を通して、患者さんが自分の口腔内に関心を持ち、セルフケアを継続できるようサポートするのが歯科衛生士の役割です。定期的な指導により、むし歯や歯周病のリスクを下げ、健康な歯を保つお手伝いをしています。
歯科衛生士としてキャリアアップするには?
歯科衛生士としてキャリアアップするには、以下のような選択肢があります。
- ホワイトニングコーディネーター資格を取る
- ホワイトニング関連の講習会・認定試験を受ける
- セルフホワイトニングサロンを起業する
- ホワイトニングに特化した歯科医院で働く
ホワイトニングは歯科医療の中でも特に人気の高いため、ホワイトニング分野に特化して専門性を磨くことで、歯科衛生士としてのキャリアアップが可能です。
それぞれの選択肢について詳しく見ていきましょう。
ホワイトニングコーディネーター資格を取る
歯科衛生士がホワイトニングの知識とスキルを習得するには、ホワイトニングコーディネーター資格の取得がおすすめです。この資格は、日本歯科審美学会が認定しており、ホワイトニングに関する専門的な知識と技術を身につけることができます。
歯科衛生士の資格を持っていれば、基本的にホワイトニング処置は行うことはできますが、ホワイトニングに特化した資格を取ると、より専門的な知識とスキルを証明できるでしょう。資格取得後は、ホワイトニングに特化した歯科医院やセルフホワイトニングサロンで活躍することができます。
ホワイトニングコーディネーターの資格を取れば給料は上がる?
資格取得だけで必ず昇給するわけではありませんが、ホワイトニングコーディネーターの資格を取得することで、給料がアップするケースは多いです。
まずは、歯科医院やホワイトニングサロンでの実務経験を積み、ホワイトニングのスペシャリストとしての知識とスキルを身につけることが大切です。そうすることで、ホワイトニングに特化した歯科医院や専門サロンからの引き合いが増え、高い給与を得られる可能性が高まるでしょう。
また、ホワイトニングコーディネーターとして独立開業し、自身のサロンを経営する道もあります。その場合は経営者として、さらなる収入アップを目指せるでしょう。
ホワイトニング関連の講習会・認定試験を受ける
歯科衛生士の方がホワイトニングのスキルアップを目指すなら、ホワイトニングに関する講習会の受講がおすすめです。
例えば、日本アンチエイジング歯科学会の「ホワイトニングエキスパート認定研修会」や、日本歯科審美学会の「ホワイトニングコーディネーター講習会」などでは、ホワイトニングの基礎知識や患者指導のロールプレイングなどを学ぶことができます。
講習会の受講や認定資格の取得を通じて、ホワイトニングのエキスパートとしてキャリアアップを図ることができるでしょう。
セルフホワイトニングサロンを起業する
歯科衛生士としてのキャリアアップの選択肢の一つとして、セルフホワイトニングサロンの起業があります。 セルフホワイトニングサロンでは、歯科衛生士の専門知識を活かし、お客さまに安全で効果的なホワイトニング方法をアドバイスすることができます。
開業後は、丁寧なカウンセリングと施術で顧客満足度を高め、リピーターを増やしていくことも大切です。 歯科衛生士の知識と経験を存分に発揮できるセルフホワイトニングサロン経営は、やりがいのある選択肢の一つと言えるでしょう。
ホワイトニングに特化した歯科医院で働く
歯科衛生士としてキャリアアップするもう一つの方法は、ホワイトニングに特化した歯科医院で働くことです。ホワイトニングに力を入れている歯科医院では、最新の機器やマテリアルを導入していることが多く、スタッフの教育にも力を入れています。
そのような環境で働くことで、ホワイトニングに関する専門的な知識やスキルを身につけることができるでしょう。
将来的にホワイトニングコーディネーターの資格取得を目指す方や、ホワイトニングに関するスペシャリストを目指す歯科衛生士にとって、ホワイトニングに特化した歯科医院で働くことは、キャリアアップへの近道と言えるでしょう。
歯科衛生士の採用ならデンタルHR総研
ホワイトニングは、歯科医療の中でも特に人気の高い治療の一つ。患者さまに選ばれる歯科医院になるには、ホワイトニング技術に長けた歯科衛生士の存在が欠かせません。しかし、高度な専門知識と技術が求められるため、どの歯科衛生士でも対応できるわけではありません。
そこで、ホワイトニングのスペシャリストである歯科衛生士の採用がポイントになります。ホワイトニングに特化した歯科衛生士を採用することで、医院の専門性と技術力の高さをアピールできるでしょう。それにより他院との差別化が図れ、集客にもつながります。
とはいえ、ホワイトニングに精通した歯科衛生士の採用は簡単ではありません。そこでおすすめしたいのが、「デンタルHR総研」の歯科衛生士採用支援サービスです。デンタルHR総研では、ホワイトニングのスキルを備えた歯科衛生士の採用から定着までを、トータルでサポートいたします。ホワイトニングに力を入れたい歯科医院さまは、ぜひデンタルHR総研にお任せください。
以下のフォームからお問い合わせいただければ、2営業日以内に担当者よりご連絡を差し上げます。LINEでのご相談も承っております。お気軽にお問い合わせください。
まとめ
本記事では、歯科衛生士のホワイトニング処置やキャリアアップ方法についてご紹介しました。
歯科衛生士は、歯科医師の指示のもとでホワイトニング処置を行うことができます。ホワイトニングは、自宅でのセルフケアでもある程度可能ですが、歯科医院で行えばより効果的で安全です。歯科衛生士によるホワイトニングは、より安全で効果的な処置が可能なので人気が高く、ホワイトニングを重視している歯科医院も増えています。
今の医院に不満を抱えている歯科衛生士の方は、思い切って転職するのもおすすめです。歯科衛生士として専門知識を深め、キャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
こんな記事も読まれています!
成人年齢18歳でどう変わる?歯科医院の採用や労務管理への影響は?
改正民法により、2022年4月から成人となる年齢が18歳に引き下げられました。 これによって歯科衛生士、歯科助手・受付、歯科医師の「採用」や「労務管理」に影響はあるのか、何が変わるのかを解説します。
歯科衛生士の仕事とは?三大業務や職場の種類別の内容も詳しく解説
歯科医師の診療を支え、患者様の口腔内環境の健康を守る歯科衛生士は、歯科医院にとってなくてはならない存在です。しかし、その仕事内容は奥深く、専門性の高い知識と技術が求められることがあります。歯科医院長様 ...
歯科助手が採用できない理由【結論:歯科業界しか見えてないから】
歯科助手が採用できなくて困っているという声をよく耳にします。理由は【歯科業界しか見えていないから】です。 この記事では、「なぜ歯科助手が採用できないのか?」と「その解決策」を解説します。 歯科助手の採用でお困りの院長はぜひご覧ください。
歯科衛生士の現状から見る採用の方法とは?失敗続きのときに知るべきこと
歯科衛生士の募集をしているのになかなか人が来ないのには、理由があります。その理由を知るためには、歯科衛生士の現状を知ることが必要です。求人倍率は?非常勤として働いている人は何割?さまざまな歯科衛生士の ...
歯科衛生士の仕事はきつい?向いてない人の特徴も紹介
歯科衛生士は、患者さんの口腔の健康を守る大切な仕事です。しかし、その一方で「仕事がきつい」と感じる歯科衛生士も少なくありません。 歯科衛生士は離職率も高く、「実際にどんな面がきついの?」「働くのが不安 ...
【採用担当者向け】ジョブメドレーでよくあるトラブルとは?口コミから真相を調査!
歯科衛生士の採用に非常に有効な求人サイト「ジョブメドレー」。 ジョブメドレーでは介護や医療関係の求人を中心に取り扱っており、優秀な人材を採用できると人気の高い求人サイトです。 そんなジョブメドレーです ...