採用されやすい！歯科衛生士の志望動機・例文をご紹介

履歴書の中でも特に頭を悩ませるのが「志望動機」ではないでしょうか。採用担当者は、履歴書を通して応募者の個性や仕事への熱意を知ろうとしています。つまり、しっかりとした志望動機を書くことは、選考を通過するためにとても重要なのです。

そこでこの記事では、歯科衛生士の志望動機の書き方のポイントや、状況別・種類別の例文を多数ご紹介します。

効果的な書き方を参考に、あなた自身の魅力が伝わる志望動機を作成し、採用担当者に良い印象を与えましょう。この記事が、皆さんの就職活動の支えになれば幸いです。

歯科衛生士の志望動機の書き方

歯科衛生士の志望動機は、あなたの熱意や人柄を伝える重要なポイントです。まず、歯科衛生士を目指したきっかけや理由を具体的なエピソードを交えて伝えましょう。漠然とせず、具体性を持たせることが大切です。

次に、応募する歯科医院を選んだ理由を説明しましょう。診療方針への共感や実際に感じた医院の雰囲気などを具体的に述べると、説得力が増します。

さらに、目指している歯科衛生士像や応募先での目標を伝えることも重要です。患者さまと真摯に向き合う姿勢や学び続ける意欲をアピールすることで、好印象を与えられます。

簡潔で誤字脱字のない文章を心がけ、誠意を込めて作成しましょう。それが採用への第一歩となります。

 

歯科衛生士については以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

『歯科衛生士の仕事とは？三大業務や職場の種類別の内容も詳しく解説』

『歯科衛生士・歯科医師あるある26選！職場恋愛が多い？投資の話が好き？』

『【2023年版】歯科衛生士が採用できない１番の理由【給料・給与の話】』

志望動機に盛り込むべき要素とは

志望動機を作成する上で重要となる要素を解説します。効果的な志望動機を作成するには、大きく分けて3つのポイントがあります。

• 歯科医院で働きたい理由を明確にする
• 応募する歯科医院の特徴を盛り込む
• 具体的なエピソードを入れる

それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

歯科医院で働きたい理由を明確にする

志望動機では、なぜ歯科医院で働きたいのかを具体的に示すことが大切です。「人の役に立ちたい」だけでなく、歯科衛生士としてどのように貢献したいかを明確にしましょう。

例えば、幼少期に歯科医院で治療を受けた経験から歯科医療の道を志したり、高齢化社会での口腔ケアの重要性を感じて貢献したいと考えたりする理由は、説得力があります。また、チーム医療の一員として、歯科医師やスタッフと連携しながら患者の健康を支えたいという思いを伝えるのも効果的です。

さらに、自分の強みやスキルを活かし、具体的にどのような貢献ができるかをアピールしましょう。これらを踏まえて、歯科衛生士を選んだ理由や目標を簡潔にまとめると、熱意が伝わる志望動機になります。

応募する歯科医院の特徴を盛り込む

志望動機には、応募先の歯科医院の特徴を具体的に盛り込むことが大切です。なぜその医院を選んだのかを伝えることで、熱意がより伝わります。

まず、医院のホームページやパンフレットを確認し、理念や診療方針、力を入れている分野を把握しましょう。「患者さまとのコミュニケーションを大切にしている点に共感しました」など、具体的な共感ポイントを志望動機に入れると効果的です。

また、ブログなどで治療内容を調べ、自分の興味や目標と結びつけると良いでしょう。「インプラント治療に力を入れている貴院で専門性を高めたい」など、具体的な表現が効果を高めます。

さらに、事前に医院見学をして雰囲気やスタッフの様子を確認し、そこで感じた魅力を志望動機に盛り込むと、他の応募者との差別化ができるでしょう。

具体的なエピソードを入れる

志望動機では、なぜ歯科衛生士を目指したのか、具体的なエピソードを交えると熱意が伝わります。例えば、幼少期に虫歯で苦労し予防歯科の重要性を実感した経験や、歯科衛生士として活躍する親戚に憧れたことなどが挙げられます。

また、学生時代やアルバイトでの経験を志望動機に結びつけるのも効果的です。例えば、高齢者とのボランティア活動で口腔ケアの重要性を知ったことや、飲食店で培ったコミュニケーション力を活かして患者に寄り添いたいという思いを伝えると、あなたの強みがアピールできるでしょう。

具体的な経験を交えることで、抽象的な表現よりも熱意や人柄が採用担当者に伝わりやすくなります。

歯科衛生士の志望動機|状況別の例文

状況別に歯科衛生士の志望動機の例文を紹介します。
新卒の方、転職を考えている方、ブランクがある方、パート・アルバイトで働きたい方など、それぞれの状況に合った志望動機の書き方を参考に、ご自身の言葉で表現してみてください。

新卒向けの例文

新卒の方に向けて、歯科衛生士の志望動機の例文を紹介します。学校で学んだことや実習の経験を盛り込みながら、熱意を伝えましょう。

 

例文1
「貴院の予防歯科への取り組みに感銘を受け、私も歯周病予防に貢献したいと考えています。学生時代に学んだ知識や技術を活かし、患者さま一人ひとりに寄り添った丁寧なケアを心がけ、地域医療に貢献したいです。」

例文2
「貴院の地域に密着した医療提供体制に感銘を受け、志望いたしました。私は、学校の実習を通して、患者さま一人ひとりに寄り添った丁寧なケアの重要性を学びました。特に、歯周病予防指導の実習では、患者さまとコミュニケーションを取りながら、生活習慣に合わせた具体的なアドバイスを行うことで、口腔内の健康状態が改善していく様子を目の当たりにし、歯科衛生士の仕事のやりがいを実感しました。貴院の一員として、地域住民の皆さまの健康増進に貢献したいと考えております。」

 

具体的な経験を交えることで、あなたの熱意が採用担当者に伝わりやすくなります。

中途採用向けの例文

中途採用では、これまでの経験を活かしてどう貢献できるかをアピールすることが大切です。前職でのスキルや経験、転職理由を明確に伝えると、熱意が伝わりやすくなります。

 

例文1
「貴院のホームページを拝見し、地域医療への取り組みに共感し志望しました。前職では5年間、予防処置や歯周病治療、保健指導など幅広く経験しました。この経験を活かし、貴院のチーム医療の一員として貢献したいと考えています。」

例文2
「前職では一般歯科で5年間、予防処置や歯周病治療、インプラント手術の補助を行い、患者さまに寄り添った丁寧なケアを心がけてきました。特に、貴院が力を入れている歯周病治療においては、前職で培った知識と技術を活かし、患者さまの健康維持に貢献できる自信があります。また、チーム医療の一員として、積極的にコミュニケーションを取り、円滑な診療体制の構築に貢献したいと考えております。」

 

具体的な経験と志望理由を簡潔にまとめることで、熱意が伝わる志望動機を作成できます。また、自分の強みを具体的なエピソードと共に伝えることで、より説得力のある志望動機となるでしょう。

ブランクあり向けの例文

ブランクがある場合、なぜブランクが生じたのか、そして復職を目指す理由を明確に伝えることが大切です。これまでの経験を活かし、どのように貢献したいかを具体的に示すことで、採用担当者に安心感を与えることができます。

 

例文1

「結婚・出産のため〇〇年間歯科衛生士の職から離れていましたが、貴院の求人を拝見し、地域医療への貢献に魅力を感じ、復職を決意いたしました。ブランク期間中は、歯科衛生士関連の書籍やセミナーで最新の知識・技術を学ぶなど研鑽を積んでまいりました。ブランクはありますが、歯科衛生士としての知識・技術の向上に努め、患者さまに寄り添った丁寧なケアを提供できるよう尽力いたします。」

例文2

「前職では〇〇年間、歯科衛生士として勤務していましたが、一身上の都合により退職し、〇〇年間のブランクがあります。貴院のホームページを拝見し、予防歯科に力を入れている点に魅力を感じ、再び歯科衛生士として貢献したいという思いが強くなりました。ブランク期間中は、地域の歯科医院でボランティア活動を行い、患者さまとのコミュニケーション能力の維持に努めてきました。」

 

以上のように、ブランク期間中にスキルアップのためにどのような努力をしてきたかを伝えるのも効果的です。

パート・アルバイト向けの例文

パート・アルバイトとして働く方の志望動機は、家庭と両立したい、プライベートな時間を確保したい、などさまざまです。どのような理由であれ、採用担当者に響く志望動機を作成することが重要です。

例文1

「子育てと両立しながら、貴院で歯科衛生士として地域医療に貢献したいと考えております。週〇日・〇時間勤務可能な貴院の求人に魅力を感じ、応募いたしました。限られた時間の中でも、これまでの経験を活かし、患者さま一人ひとりに最適なケアを提供できるよう努めてまいります。」

例文2

「子育てが落ち着いたため、歯科衛生士として復職したいと考えています。貴院は、パート・アルバイトの歯科衛生士にもスキルアップの機会を提供していると伺い、大変魅力を感じています。これまでの経験を活かしつつ、新しい知識・技術を習得し、患者さまに貢献したいと考えています。」

 

以上のように、勤務可能な曜日や時間、仕事への意欲を具体的に示すことが効果的です。

歯科衛生士の志望動機|歯科医院の種類別の例文

歯科医院にもさまざまな種類があります。それぞれの特徴を理解した上で、自分の目指す歯科衛生士像と合致する医院を選ぶことが大切です。

• 一般歯科
• 小児歯科
• 訪問歯科
• 審美歯科・矯正歯科
• 口腔外科

ここでは、歯科医院の種類別に例文をご紹介します。

一般歯科

一般歯科で働くことを希望する方は、地域住民の歯の健康を支えたいという思いを志望動機に盛り込むと効果的です。

 

例文1

「貴院は、地域に密着した医療を提供しており、患者さま一人ひとりに寄り添った丁寧な治療をされていることに魅力を感じ、志望しました。学生時代に学んできた予防歯科の知識を活かし、地域住民の方々の歯の健康維持に貢献したいと考えています。」

例文2

「貴院のホームページを拝見し、小さなお子さんからお年寄りまで、幅広い年齢層の患者さまを診療されていることに感銘を受けました。私は、将来地域医療に貢献したいと考えており、貴院でなら、さまざまな症例を経験しながら、歯科衛生士として成長できると考え志望いたしました。」

 

ご自身の経験や考えを踏まえて、オリジナルの志望動機を作成してください。

小児歯科

小児歯科で働きたいという志望動機では、子どもが好きという思いはもちろんのこと、子どもの将来に関わる仕事がしたいという熱意を伝えることが大切です。

 

例文1

「大学の実習で小児歯科を経験し、子どもの成長に貢献できることにやりがいを感じました。貴院では、予防歯科に力を入れており、私自身も子どもの将来の健康をサポートしたいと考えています。持ち前の明るさとコミュニケーション能力を活かし、子どもたちと信頼関係を築き、保護者の方々にも寄り添った丁寧な対応を心がけたいです。」

 

小児歯科で働く上で大切なことは、子どもと信頼関係を築くことです。子どもと接するのが好きであることや、コミュニケーション能力に自信があるという点をアピールすると良いでしょう。歯科医院によっては保護者対応が求められるケースもあるため、保護者と適切なコミュニケーションが取れることも重要な要素です。

訪問歯科

訪問歯科を志望する場合は、「高齢者への貢献意欲」を明確に示しましょう。歯科医院に通うことが難しい方々を支えたい、地域医療に貢献したいといった思いを伝えることが大切です。例えば、以下のように表現できます。

 

例文1

「貴院の地域医療への貢献という理念に共感し、訪問歯科衛生士として応募いたしました。高齢化社会において、通院が困難な方の口腔ケアの重要性を日々感じております。大学の実習で訪問歯科を経験した際、自宅で安心して治療を受けられる喜びを患者さまから伺い、訪問歯科の必要性を強く認識しました。患者さまやご家族と信頼関係を築き、一人ひとりに寄り添ったケアを提供することで、地域社会に貢献したいと考えております。」

 

さらに、訪問歯科で働く上で大切なのは、変化への対応力です。患者さんのご自宅という慣れない環境で診療を行うため、臨機応変な対応が求められます。予期せぬ事態にも冷静かつ適切に対応できる能力をアピールすることで、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。

審美歯科・矯正歯科

審美歯科・矯正歯科を志望する場合、「専門性を高めたい」という意欲を伝えることが重要です。

 

例文1

「私は、患者さんの笑顔に貢献したいという思いから、審美歯科・矯正歯科での勤務を希望しています。以前、歯並びにコンプレックスを抱いていた友人が、矯正治療を終えたことで明るく笑顔を取り戻した姿を間近で見て、審美歯科・矯正歯科の持つ力を強く感じました。患者さんが自信を持って笑顔になれるよう、丁寧なサポートを心がけたいと考えています。貴院では、最新の技術と設備を導入し、患者さん一人ひとりに合わせた治療を提供されていることに魅力を感じ、ぜひ貴院でその技術を学びたいと考えております。」

 

審美歯科や矯正歯科は、患者さんの見た目に直接影響を与える分野です。そのため、患者さんの気持ちを理解し、寄り添う姿勢が重要になります。患者さんとのコミュニケーションを大切にしたいという思いを伝えることも効果的です。

口腔外科

口腔外科に特化した志望動機を作成する際は、口腔外科の業務内容への理解を深め、その上でどのような貢献をしたいのかを具体的に記述することが重要です。

口腔外科は、顎顔面領域の疾患や外傷を扱う診療科です。虫歯や歯周病といった一般的な歯科治療だけでなく、親知らずの抜歯や顎関節症の治療、口腔がんの診断など、外科的な処置が必要な症例を幅広く扱います。そのため、志望動機には、口腔外科の専門性の高さや、外科的処置への関心、そして患者さんの口腔機能の回復をサポートしたいという思いを盛り込むと効果的です。

 

例文1

「大学病院での実習を通して、口腔がんの患者さまと接する中で、口腔外科の重要性を強く認識しました。全身の健康にも関わる口腔疾患に対し、専門的な知識と技術をもって患者さまの生活の質の向上に貢献したいと考えております。」

 

例文2

「高度な技術を要する外科的処置に携わり、チーム医療の一員として口腔外科医をサポートする歯科衛生士として貢献したいと考えております。」

 

高度な技術を要する外科的処置に携わりたいという思いを述べ、口腔外科医をサポートする歯科衛生士としての役割を果たしたいという熱意を伝えましょう。

歯科衛生士の志望動機|NG例

魅力的な志望動機を作成することも重要ですが、同時に書いてはいけないNG例も把握しておきましょう。

• 前職の悪口などのネガティブな内容
• 志望動機＝福利厚生になっている
• 志望動機が短すぎる

ここでは、歯科衛生士の志望動機で書いてはいけないNG例を3つのポイントに絞って解説します。

前職の悪口などのネガティブな内容

志望動機に前職の悪口やネガティブな内容を書くのは避けましょう。面接官は、応募者がどのような人物かを見極めるために志望動機を参考にします。前職の悪口を書いてしまうと、責任感がない、協調性がない人物だと判断されてしまう可能性があります。たとえ前職で嫌な経験をしたとしても、その経験を前向きに捉え、応募先でどのように活かせるかを伝えるようにしましょう。
例えば、前職の人間関係に悩んでいたとしても、「人間関係を築くことの難しさを学びました。貴院では、スタッフの方々と積極的にコミュニケーションを取り、良好な関係を築けるよう努めます」のように表現することで、前向きな印象を与えられます。

志望動機＝福利厚生になっている

志望動機で福利厚生について触れるのも避けた方が良いでしょう。福利厚生はあくまで労働条件の一つであり、仕事内容への熱意や医院への貢献意欲を示す志望動機とは異なります。

例えば、「子育てと両立できるような福利厚生が充実しているため志望しました」といった志望動機は、仕事内容よりも待遇面を重視している印象を与えてしまいます。採用担当者は、患者さんのために尽力し、医院に貢献してくれる人材を求めています。待遇面だけに言及した志望動機では、仕事への熱意が伝わりにくくなってしまうでしょう。

福利厚生は、面接の際に質問するなど、他の方法で確認することをおすすめします。志望動機では、仕事内容や医院への貢献意欲を中心に記述することで、採用担当者に良い印象を与えられるでしょう。

志望動機が短すぎる

志望動機が短すぎるのも採用担当者に良い印象を与えません。文字数が少ないと、熱意が伝わりにくく、真剣さが欠けていると判断されてしまう可能性があります。

例えば、「歯科衛生士の仕事に興味があるからです」や「人の役に立ちたいからです」といった抽象的な内容だけでは、なぜ数ある歯科医院の中からその医院を選んだのか、どのような貢献をしたいのかが伝わりません。

また、「家から近いからです」や「待遇が良いからです」といった自分都合の志望動機も避けましょう。これらの志望動機からは、歯科衛生士の仕事への熱意や医院への貢献意欲が感じられません。

具体的なエピソードや仕事への熱意を盛り込み、他の応募者よりも魅力的に感じてもらえるような志望動機を作成しましょう。

まとめ

本記事では、歯科衛生士の志望動機の書き方や例文、NG例を紹介しました。効果的な志望動機を作るには、まず歯科衛生士を目指した理由や、応募する医院を選んだ理由を明確にすることが大切です。医院のホームページや求人情報を参考に、特徴や理念を理解し、自身の経験やスキルと結びつけて考えましょう。

また、具体的なエピソードを盛り込むことで、熱意や人柄がより伝わりやすくなります。過去の経験や資格取得の努力など、自分をアピールできる内容を意識してください。ただし、ネガティブな内容や福利厚生だけを重視した動機は避けましょう。

今回のポイントを参考に、簡潔で熱意が伝わる志望動機を作成し、採用担当者に好印象を与えましょう。